ブランド農産物「阿波っ娘ねぎ」を食べまくってみる

ブランド農産物「阿波っ娘ねぎ」を食べまくってみる

ねぎ栽培が牟岐町では盛んなのです。このブランドねぎ「阿波っ娘ねぎ」を大量に頂いたので、食べながら活用方法を考えてみました。

 

町内のとあるねぎ畑へ

「出荷時期を過ぎて、売り物にできないねぎがあるから、うまく活用できないか相談したい」という報を聞きつけて、旧鬼ヶ岩屋温泉へ向かう道の途中にある農場へやってきました。

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たくさんのビニールハウスが立ってますね。これ全部、ネギの栽培をしてるんです。

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話を持ちかけてくれたのは、カモン牟岐でお世話になっている達郎さん。僕が牟岐に赴任した時は手袋・靴下の会社に勤務されてたのですが、なんとこの夏から農家へ転身したのです。現在は、中川さんという農家さんの所にて研修中とのこと。

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まずは手前のビニールハウスを拝見。まだ栽培間もないねぎが一面に植わってます。この地域のねぎ栽培は、ハウスごとに時期をずらしつつ通年収穫できる仕組みになっているみたいです。

 

 

ちなみに牟岐で栽培しているねぎは「阿波っ娘ねぎ」という商標登録されたブランドで、徳島の特産品になっています。

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最も有名なものでは、こちら。

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ご存知、アオリイカ黒焼そばのトッピングに使用してるのが阿波っ娘ねぎですね。
麺も、ソースも、真っ黒!?やみつき間違いなし、「牟岐アオリイカ黒焼そば」

 

 

 

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続いて収穫後のハウスの中へ。出荷が終わってほぼ更地ですが、奥の方に残ってるのが見えます。

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それでも近くまで寄ると、どっさり生えてるのがわかります。

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青々としてて、実に美味しそうですよ。

 

実は「売れない」と言っても品質的に売れないというわけではなく、「出荷調整」が必要なのです。カンタンに説明すると、”たくさん収穫できたからといっても卸先・卸す量はだいたい決まっているから、いきなり増やせない”という理由、”仮にマーケットで一般向けに大安売りしたら、相場を壊してしまって結局収入が減る”という理由などがあります。

 

こんな感じで、農産物(特に葉物野菜や果物など貯蔵の利かないもの)での生計の立て方は難しいみたいです。

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ともかく、まずは食べてみることで活用方法を探ろうという方針で、ご覧のとおり袋いっぱいのねぎを頂いてきました。

 

ねぎの下処理

さて、頂いたねぎは市販品と違い、土のついた部分もそのまま残ってます。

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処理の仕方を達郎さんに教えてもらいました。まずは土のついた外側の葉は、丸ごと剥きます。

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遠慮なく、びぃーっといきましょう。

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はい、この通りつるっとした状態になりました。ここで出荷する際は、束にしてから高圧洗浄機みたいなネギ洗機で根本をガーッと洗浄してしまえば、めっちゃきれいになります。まあ、家庭で使う程度なら機械がなくともゆすぎ洗いで間に合いますね。

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というわけで、全てのねぎを剥き、洗い、切って密封し、冷凍庫へ。地味に2時間ほどかかってしまいましたが、この量なら一般日本人の一人あたりねぎ消費量の3ヶ月相当分くらいは確保できそうですね。

 

ねぎの調理

何にでも使えるねぎ、どんなふうに調理しようか?ここはやっぱり「ねぎをたっぷり使う料理」「冷凍ネギでも問題ない料理」「オーソドックスで誰もが好きな料理」でいってみましょう。

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ねぎのすき焼き煮込み。最近、池波正太郎先生の小説ばかり読んでるので描写を真似てみます。

めんつゆとみりんで味付けした肉、ネギの白い部分をさっと炒めて昆布だし汁を入れ、ぐつぐつ煮えてきたらえのき、青ネギ、豆腐を放り込み、塩としょうゆと酒で味を整え最後に卵を溶いたのをそおっと流し入れ、ふうふう言いながらいただく。これを肴に焼酎のお湯割りを飲むのが、上谷家での中秋の習わしであった。

これから寒くなるのでうってつけですね。ねぎは煮込むと甘く、柔らかくなってうまいです。

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ねぎま。ビールと合わせちゃえば最高ですね。しかし、素人が家庭でやっても店の味は出せない。

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麻婆豆腐。ねぎは炒めるとかなり少なくなってしまうと思うので、大量のねぎを使いまくるにはピッタリの料理ですね。

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ねぎぬた。

適当な長さに切ったネギを電子レンジにかけ、酢と御膳味噌とみりんで合わせたぬたをつけていただく。

2分で出来るのに、僕はこれが一番うまいと感じました。新鮮なねぎの旨味が口いっぱいに広がるんです。

今回は以上4品を試しました。他にも味噌汁の具や納豆の薬味、唐揚げのねぎだれ、万能調味料のねぎ味噌なんかオーソドックスです。また、ねぎをガン推しするなら「ねぎ焼き」「カレーうどん」「たぬきにぎり」などのレパートリーも、大勢集めて試してみたいですね。

 

ねぎの活用法は?

出荷調整のために余ってしまうねぎを活用するには、やはり「加工品」を開発できればベストだというのが意見として多いです。加工品にすることで鮮度の低下を防ぎ、価格を上げて収益を見込むことができます。

 

ですが今回、ねぎで色々作って食べてみて、一番感じたのは「ねぎは主役のイメージがないけど、何にでも使えるから不可欠」ということです。つまり、ねぎを”おかず、メイン”に据えた加工品の開発・販促は、肉や魚などの加工品と比べて競争のハードルが高いと感じます。対して、ねぎを”調味料、付け合せ”に据えた加工品なら、大きな資本がなくとも挑戦できそうですね。現に、牟岐町商工会では「ねぎドレッシング」を商品化していますし。

 

他にも、果物狩りみたいな感覚で「ねぎ狩り」を催行してみるのも面白い。袋一つ渡して500円くらいで設定すれば、物珍しさ、実益、新鮮な食材を求めてくる人がやってきそう。そうやって訪れた人とつながりが出来て、以後は「顔の見える農家さん」との個人売買などにつなげて継続できたら面白いと僕は思います。これは実際に、価格設定を低めにした味覚狩りで現地を訪れたお客さんが、以後はほとんど訪れなくても、時期になると「あの農園のりんご食べてえ」と思って毎年注文しちゃう、そんなケースがめっちゃ多いことが根拠です。

 

なんか論文じみて気色悪くなってきましたが、要は「うまいものは一度知ればそうカンタンに忘れない、手放さない」ってことです。牟岐の誇る特産品、「阿波っ娘ねぎ」のファンを増やす。皆さんも意見・アイデアがあれば下記お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ!