配達エリアは牟岐以外にも!たかふじ商店の高藤俊雄さん(日和佐編)

配達エリアは牟岐以外にも!たかふじ商店の高藤俊雄さん(日和佐編)

食品・惣菜・鮮魚の移動販売を行う、たかふじ商店の高藤俊雄さんの1日を追うレポート。お隣の町、日和佐でも高藤さんを待ちわびる人々がいました。

前編はこちら→牟岐編

白の軽バンは、牟岐を越えて日和佐へ

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町堺にある寒葉峠を越え、美波町に入ります。時刻は11:00を回った頃。朝9:00から始まった移動販売は、まだまだこれからです。

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坂道を下りて一度平らになった辺り、高藤さんは左折します。国道からそんなに離れていないお家が、一人目の日和佐のお客さんですね。「調子はどうけ~?」と威勢よく声を掛ける高藤さん、「やっと(雨が)上がったな~」とタオルを干すおばちゃん、晴天の下ではためく真っ白なタオル。

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と、植え込みで何やら動く影が…

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なんと小さな子猫が3匹、縦横無尽に遊んでるようです。

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生まれてから何ヶ月かしか経ってないそうで、何にでも飛びついてます。もうすぐ、別々の人にもらわれていくのだそうで…。

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おばちゃんとの話も盛り上がってるところで「さあ、今日はヨコがあるよ」「ほな、もらおうかね。」

おおっ!魚捌きをまた見られるぜ。

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サイズはカツオほどのこの魚、ヨコ、ヨコワと言ってクロマグロの幼魚です。

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どうですか、このめっちゃうまそうな断面。「なんなら、六角舎までマグロ持ってって解体に行ったるぞ~」と笑みを向ける高藤さん。それめっちゃ面白そうなんで、たくさん人集めて是非とも開催したい。

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川沿いの素敵なお家での一コマ、トビウオに釘付けの奥方です。おろすとこんなんなるんや~と思うのは皆同じようです。

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そして、フサフサの毛が立派な犬。なぜか絶対にこちらを見ようとはしないので、僕は嫌われているのでしょう。

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お家に寄っては、また走り出して次へ…

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ここらでもうすぐ半分というところですが、売り切れ品や全然売れない、というのは少なそうですね。今日回るお客さんの一人一人を把握してて、おすすめする時もその人に合わせて絶妙な感じで箱を開いていく。

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で、こちらにもいました、猫。でかいのが3,4匹昼寝してます。鋭い眼光を向けるヤツもいます。日和佐から、急に動物の出現が増えた気が。

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お昼前の最後のお客さんは、ちょうど皆さん集まって談笑してるとこです。「暑いねえ、ほらジュース飲みよ~」「車庫の中につばめが巣作っとるんよ、ほら1,2,3個も!」「牟岐の活性化かあ。頑張りよ~、ほんでこっちも頼むわ(笑)」「高藤さん、ええ弟子できたねえ」と話は尽きません。

 

配達を中断し、昼休みに

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国道からすぐ近くの脇道に入り、木陰になっているところで車を停めて昼休憩。「ここはなあ、全然車入ってこんでええわ~。ところで魚好きけ?」と言いながら、トビウオを取り出す高藤さん。まさか!

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「ほら、食べてみ」と、その場でトビウオを造っていただけることに!普通に売り物のはずのトビウオを申し訳なく思いながら食べると、めっちゃうまい。程よい弾力、噛んだ時の旨みがたまりません。さらにパンやジュース、高藤さんの弁当のおかずまでいただいてしまいました。太っ腹すぎる。

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食べ終わったところで、いつから移動販売を始めたのか高藤さんに聞いてみました。以前はスーパーの肉や魚の担当で働いていたところ、十数年前から「買い物行くのがしんどい人のところに、モノや楽しさを届けたくなった」ことから移動販売を始めたそうです。

 

コツコツと販売ルートを拡げて海陽町の浅川から日和佐の大越集落まで、広いエリアに届けている高藤さんですが「人も減ってって、昔は17:00,18:00まで配達しとったんが、今は15:00で終わることも多いな」とも。

 

さらに、行く先々で馴染みのお客さんと牟岐弁で会話している高藤さん、実は東京生まれだと聞いてビックリです。「ほとんど牟岐で暮らしとるけんな、東京へは何の未練もないし戻りたいとも思わんわ~」と、完全に牟岐の人です。

 

山河内駅向こう、白沢集落へ

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昼過ぎ第1番は、日和佐の山河内駅から少し奥へ入った白沢集落へ。なんともいい感じの田園のほとりにある農家の軒先で販売準備にとりかかります。おっと、ここにも猫がおる。

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「これどないじぇ~」「権現さんもらおか。こっちは、まだあるけんええよ。」

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惣菜もいろいろ。ですが「根元のほうは固くて噛めない」など、ニーズも多様ですね。他にも「◯◯ないんけ~」と言われた時には、高藤さんは次回仕入れるため、気づかないうちにメモしているようです。

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何軒か回って白沢の折り返しの途中、庭がおしゃれなお家にて。うまそうなそら豆を干してますね。

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この方も愉快な素晴らしい方で、長年様々な工芸品を作ってたりするんだとか。

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色々見させてもらって「お~~。これがこうなるんかー」と言ってたら、なんと手作り布ぞうりをいただきました。

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なんだか、行く先々でいただいてばっかりで恐縮です。プレゼントに感謝しつつ、次の場所へ。

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山河内駅のすぐ前のお家は、留守だったので今回はスルー。梅雨時なので、晴れた日を狙って外作業や出掛けたりする人が多いのでしょう。

 

最後に向かうは、山向こうの大越集落

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時刻は14:00過ぎ、いよいよ最後の配達エリアの大越集落へ向かう道に入ります。ハヤの群れが泳ぐせせらぎのほとりのお家では、日陰から出てきた犬がお出迎えして…

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はい、また日陰に落ち着きました。そりゃあ暑いですからね。

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「お隣のおっちゃんどこけ?」と聞いて畑まで声掛けに言ったり、軽バンを絶妙な位置に寄せたりと、並々ならぬサービスのたかふじ商店。

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都会と違ってスーパーやコンビニはあんまりないので、ちょっとした買い物にもピッタリですね。それに山間部の方には「新鮮な魚を届けてくれる」というのが抜群に嬉しいのです。

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ここにも毛並みの良い犬が。特に農家では、犬や猫を飼ってるところが多いですね。

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先ほどの家を過ぎ、開けていた景色からいきなり山道に入ります。傾斜はゆるいですが幅は狭い道をひたすら進み…

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大体15分ほど走ると、何軒か家のあるところに出まして、ここが大越集落です。五剣山の登山で、チョウシノタオの先で眼下に見えるのがここなんです。

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はきはきと喋るおばちゃん、いつくるかな~と待ちわびていた様子でしたね。商品を選びながら色々話してくれたのですが、なんとお子さんやお孫さんは、ここから毎日、美波町・海陽町まで仕事や学校に通っているとのこと。夜とかめっちゃ大変そうですが、慣れたら案外いけるのか?

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たくさん買って頂いて、一緒に家の中に食料品を運んでいると、暗闇で動くものが。カメラのISO感度を上げて撮ってみると、正体は猫でした。移動販売の記事のはずが、まちかどペット特集みたいになってます。ほんと動物飼ってる人多かったですね。

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今日の配達の最後は、田んぼと背後の山が印象的な家。こちらは、なんと牟岐編で行ったハンターの島田さんのお姉さんなんです。配達の最後に寄るので時間もまちまち、そして大越集落は週に1度だけのルートなので「ほんまに今日来るんかな~と思っとったんじぇ」と、首を長くして待っててくれたんですね。

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御年90歳以上で、こちらにお嫁に来てから70年以上ずっと住んでいるのだという話を聞き、すごすぎて実感がわきません。山を挟んで向こう側ではイノシシやシカを鉄砲で追い、こちら側ではサルやイノシシをものともせずに田んぼを耕す90代の姉弟。

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高藤さんも島田さんのお姉さんも、週に1度のこの時間を本当に楽しみにしてるんだなあ、と実感。ひとしきり喋ってのんびりしてから、牟岐へ帰ります。

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牟岐に戻ってきたのが16:00頃。「1日付いてきてどうやった~?」と元気に笑う高藤さんには、疲れも全然見られません。僕は1日知らないところを走り回っただけで疲れてしまったのですが、「道に慣れとるんのもあるし、何より楽しいけんなあ。」と言う高藤さん、いい顔してます。

「好きな町で仕事出来て、良い人がいっぱいおる」というのが元気の源なんだと、今日は高藤さんに付いて行って実感しました。僕らが牟岐に来て何をすべきか、何が出来るかということへのヒントをもらえた気がします。

たかふじ商店に行ってみたい!配達してもらいたい!という方は、この記事を頼りに頑張って探してみてください!どうしても見つからなければ、牟岐町地域活性化センターまでご一報をいただければ、お手伝いしますよ。

記事を書いた人

上谷 祥利
上谷 祥利
担当:密着取材、広報、ズッコケ担当

偶然訪れた出羽島に惹き込まれたことが機で、北海道から牟岐町へ移住した男。からだを動かすことが好きでマリンスポーツに挑戦中!しかし「寒い」「怖い」「痛そう」等のビビリ文句を発する度に、主に女性陣からの失笑を買う体たらくである。
色んな所で叩き込んできた文章構成力・生来の柔軟な発想力の2枚看板を武器に、グッと目を引きつける記事を送り出していく。