「孫が牟岐に住んでいけるようにしたいんよ」かずら工芸の藤川さん

「孫が牟岐に住んでいけるようにしたいんよ」かずら工芸の藤川さん

牟岐町には海陽町につながる道を真っ直ぐ行くと、西又地区という山間地区がありまして、そこには非常に面白い方々がいっぱいおられるのですが、今回は西又の藤川さんをご紹介しましょう。

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「かずら工芸の藤川さん」で通じるほどかずら工芸をやってらっしゃる方なのですが、かずら工芸にとどまらず色んな事をやっている方なので、これは是非詳しく話を聞いてみたいと思い藤川さんの家へ伺ってみました。

伺った時はアート展開催中の時でして、自宅の前の倉庫を使って「休憩処」としてアート展に参加されておりました。

 

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「まあお茶でも飲んでって」とこんな素敵なお茶と茶菓子をお出ししていただきましたので、それをいただきながらお話を伺ってみました。ボクが「お茶の飲み方わからないんですよね」と言うと「飲みたいように飲んだらいいんよ」と言ってくださる素敵な方なのです。

 

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そしてこの茶菓子はなんと手作りで非常に美味しかったですね。

この藤川さん、もともと牟岐生まれなのですが、四十数年は大阪の方に住んでいたそうです。ご主人を亡くされたようでそれを基に牟岐に戻ってきたそうです。「帰ってきて何かせんとイカンと思ってな、それでかずら工芸に出会ったんよ」とおっしゃってました。

 

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これは藤川さん自作のけやきの皮から作ったかずら工芸風のバッグ。かずら工芸を応用して自分で何かを作ることを楽しんでおられるようです。すごくいい感じですよね。これ一生モノどころか親子3代使える代物です。

 

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蓮の花の畑もやっておられて、6月から8月にかけてはこうした蓮の花が咲くので、それを写真に撮っていたりもするそうです。左下のは名前だそうです。「花にみんな名前ついとんのよ」と言ってました。

ボクはまだ移住して半年ほどなので、この蓮の花を見ることが出来ていないのです。今年の楽しみが増えました。

 

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また最近は山わさびを育てているそうで、つい前日学生らを引き連れて掘ってきたのだとか。その時に採れたのが上の物。

 

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「ちょっと食べてみ、辛いで」と言われたので少し食べてみましたが非常に辛かった!(笑)食感はなんでしょう、シャリッとしているので、めちゃめちゃ細い大根っぽいですね。そして味はほぼわさびでしたねー。加工品なんか作ったら面白そうですよ。

 

「ここに住めるようにしたい」

「もうやりたいことがいっぱいあんのよ」とも言っていたので、今一番やりたいことを聞いてみたところこんな返事が帰ってきました。

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「一番やりたいことはな…ほりゃ…うちな、孫がおんるんよ。その子たちがな、ここに住めるようにしていきたいんよ。なんぞ仕事があって、収入があってな…ここに住めるようにしたいんよ。もうそれだけよ。それだけの思いでこれをやりよんよ(自宅の倉庫を使って休憩処にしていること)。そうやっていつかお客がきてな、仕事にしていけたらいいと思っとんよ。」

…と聞いててお孫さんを思う気持ちが非常に伝わりましたね。そして「ビビビッ!」と痺れました。またそうした考えや思いって地域の問題解決にもなるんですよね。そうした「人が出て行かざるおえない状況(仕事がないなど)」って牟岐や、牟岐に限らず日本の過疎化した地域の非常に大きな問題点だと思いますので、ボクの地域おこし協力隊としての役割として、ここをなんとかせねばイカンなと本気で考えている次第です。

ただ、いきなり「大きな産業を!」と考えると非常に難しいと思うし、全く現代の社会から外れた考えなので、小さな生業をまずはひとつでもいいから作っていき、町に人であれ、モノであれ、出来事であれ、お金であれ残る仕組みを作っていくことが、日本の過疎化した地域の問題を解決すると感じます。

ボクも藤川さんと同じ思いを持っていますよと伝えまして、今後一緒に生業を作っていくような仕組みを考えていきたいと思っておりますので、「そうだそうだ!」と共感される方は、是非一度ボクらの方に声をかけていただいたらと思っております。協力して「何か」をやっていきたいですね。

 

記事を書いた人

小林大介
牟岐町に2014年9月に移住。現在は牟岐町地域おこし協力隊として活動中。六角舎(ヘキシャ)のシステム構築、運営、管理を担当。プロジェクトリーダーでもある。