鬼の住む山、鬼ヶ岩屋

鬼の住む山、鬼ヶ岩屋

急峻な土地、四国。山地はもとより、太平洋に面した牟岐町も例外ではなく、海からほど近くには常緑の山が連なっています。温暖な徳島県南部は、秋から冬へとこれからが「山」のシーズン。牟岐の山の入門、数々の奇景絶景スポットを持つ「鬼ヶ岩屋」の様子をお届けします。

登山開始いきなりのガレ場ゾーン

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▲朝8:00、全員集合です。

この日は観光ボランティアガイドの方々による、登山道整備。登山しながらの道の整備、なかなかハードそうです。庄野さんによる安全講習、満石先生による準備体操を経て、いざ出発。牟岐側からは二つのルートがあり、僕らは棚田~巫女岩コースのふもとから整備していきました。

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▲土石流を止める、積石の堰。台風の影響で、山肌がバッサリと崩れている。

ふもとの棚田から山道へ入るやいなや、石ころだらけのガレ場へ。今夏に大きな台風が二つ来襲したために、例年よりも転石、崩れが多くなっています。崩れを放置すると登山道まで削れてしまうため、作られたのがこの堰。崩れた岩を利用して積んだ堰が道のあちこちにあるんです。

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▲道を覆っている倒木。

石や枝のほか、樹木も倒れてしまってました。幸い細めの木だったので、のこぎりで切り落として脇にのけられます。もっとでかい木だと、チェーンソーが要りますね。

鬼の住処へ入り込む

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▲鬼のまな板。名前だけで既に怖い。

沢伝いのガレ場を登ると、小さい木の橋があります。これを登ってまもなくの立て札のある分岐路を右にいくと出てくるのが「鬼のまな板」。崖の向こうにある巨大な岩の上で、鬼が捕まえてきた人間を料理する…というお話があります。

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▲せり割り石。どーんとそびえてます。

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▲巫女岩。おや、岩の中にだれかいますよ。

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▲炭焼き窯の跡。こうした炭焼き窯、昔は山のあちこちで炭を作っていたらしい。

この辺の道は太陽も届き、足場も良くて歩きやすいです。ところどころの斜面に気をつけていれば、そこまでしんどくはないでしょう。

頂上までもう少し。剥き出しの岩影を縫って登る

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▲整備してますが、ここらからは急になり、登るだけで一苦労です。

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▲壁岩の表示。設置されたロープを使わないと、登坂は困難。

てっぺんまでもうあと100mないくらいのところで、徳島新聞牟岐専売所の新田さんが逆側から昼の弁当を持ってきてくれました。いやあ、ほんとに有難い。ここは分岐になっていて左が頂上方面、右が眺望スポットの壁岩への道。人一人通れるかという道ですので、譲り合っていきましょう。

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▲急傾斜。ロープの有り難さが身にしみます。

残り数10mというところ、山道は岩のすきまを這い登るような道になっていきます。頂上付近の尾根道は目前ですが、このへんは滑ったら危険ですので、焦らずに。

鬼ヶ岩屋到達!

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▲来ました、鬼ヶ岩屋。

やっとのことで岩影の道を抜けると、平たい尾根道へ出ました。ほどなくして見えるのが頂上、鬼ヶ岩屋。てっぺんに巨大な岩がどーんと乗っかっていて、そこへはしごで登ると山頂になっているんです。

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▲眼下に広がる牟岐の里の絶景。の中、弁当を食わんとしている子。

岩の上の眺望。周りの木々の梢より高い岩からの眺めは、素晴らしいの一言です。やー、整備を頑張って腹が減りました。待ちに待った昼ごはんの時間です。ここで注意ですが、おにぎりや唐揚げ等を落とした場合、高確率で岩からすってんころりんします。追いかけて自分も転げ落ちないようにしてください。

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▲飯食って下山です。はしごから降りるときに気をつけて。

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▲はしごには、我らが事務所として使っている旧河内小の、卒業記念登山の札がありました。

反対側より下山する

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▲行きのルートほど急ではありませんが、ロープ区間があります。

帰りの道は、五剣山との谷あいを目指すルートです。ざっかざっかと枝や石を払いつつの下山。やや下りた辺りは傾斜はキツくはないのですが、シダ類が生い茂っていたので鉈で一掃。河内小の図工室の備品で残っていた、小さめの鉈を借用しております。

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▲30分ほどすると、「チョウシノタオ」へ到着。

この道をずっといくと、Y字分岐になっている箇所「チョウシノタオ」へ到着します。ここは昔から牟岐から日和佐の奥河内への峠となっている場所で、五剣山へのルートの一つでもあります。

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▲チョウシノタオから見た、鬼ヶ岩屋。写真中央の、ぽこっと出ている灰色の岩です。

チョウシノタオからは、ややわかりやすい道となります。また谷あいの道になるので、滑らないようにご用心。

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▲これはすごい!屋根までしっかり残った炭焼き窯の跡です。このまま使えるかもしれない。

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▲U字谷状になって滑りやすい。杖などで安定とりましょう。

行きのルートと同じく、ふもとの方は沢沿いに歩くルートです。木の橋を渡ったあとの道、やや狭くなっています。

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▲沢沿いの道。木や草がびっしり生えているようでも、たまに崩れている箇所があります。

ここを抜けると、ふもとに近づいてきた感じの景色になります。足元は石が多いので、気を抜かないでください。

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▲ふもとに到達!ミッション・コンプリートの決めポーズをとる奴ら。

こうして鬼ヶ岩屋への整備は、無事完了しました!頂上の岩を始め、巨大な奇岩だらけの鬼ヶ岩屋。標高ではわからないスケール感があり、初級者・中級者にオススメです。天気の良い日に是非登ってみてはいかがでしょうか?今回お届けしたスポット以外にも、なかなかの絶景が見られる場所もありますよ~。

記事を書いた人

上谷 祥利
上谷 祥利
担当:密着取材、広報、ズッコケ担当

偶然訪れた出羽島に惹き込まれたことが機で、北海道から牟岐町へ移住した男。からだを動かすことが好きでマリンスポーツに挑戦中!しかし「寒い」「怖い」「痛そう」等のビビリ文句を発する度に、主に女性陣からの失笑を買う体たらくである。
色んな所で叩き込んできた文章構成力・生来の柔軟な発想力の2枚看板を武器に、グッと目を引きつける記事を送り出していく。